原生林の軌道跡を行く～渋林用軌道～

　お久しぶりです。「休工中」となっている当ブログですが、久しぶりに鉄ネタが出たのでご紹介いたします。

先日、久しぶりに山に行ってきました。目的地はこちら、日本最高所の露天風呂で有名な八ヶ岳の本沢温泉です。

HALは最短距離のルートをとらずにあえて稲子湯から入るルートを選択しました。そのわけは・・・

何か見えますよ。


細い線路です。実は、ここにはかつて木材を運搬するための「渋林用軌道」があってこの登山道はその軌道跡を通っているのです。馬で台車を引き上げ木材を積んだ後は自由落下、すなわち下り坂をブレーキをかけながら下ったとのことです。昭和37年ごろ廃止されたとのことなのですでに50年放置されていることになります。

ところが近年の台風でその軌道跡登山道が通行止めになっており、味気ない迂回ルートを通るはめに。しかし所々で軌道跡と交錯するのでそこで撮影した画像を紹介します。

線路を発見したものの、登山道はまたそれから離れてしまいます。しばらく登ると沢沿いの広場に出たので周りをよく見てみると・・・。何か匂いますね～


ありました!!左下がりの歩道の上にほぼ水平に走る線路が見えます。


この場所から下り方面の軌道跡は比較的下草がないので本来の登山道だったようです。ちょっと下ってみました。

波打つ線路


線路がこんな錆び方をしているのは初めて見ました。犬釘は溶けてしまったのでしょうか？


ここは比較的よい状態で残っています


落石が・・・。追いかけられたらそのままインディ―ジョーンズですね。


軌道跡を行くHAL。本当ならこんな感じで線路跡をずっとたどれたはずなのですが・・・


広場から上の軌道跡はこんな感じで歩けそうもありません。


そこで先ほどの広場に戻って登山を続けます。ここから急な登りとなりますがいったん離れた軌道跡は何度か横切るように現れます。




線路の先を目で追ってみると樹林の中にあり得ないヘアピンカーブが。こんなカーブをブレーキ操作のみで下ったわけですね。インディージョーンズも真っ青!!


樹林帯に消えていく線路

この雰囲気、たまりませんね～。中総鉱業鉄道の次回作はこの林鉄跡をモチーフにするつもりです。

この急坂を登りきるとみどり池。軌道跡はこの湖畔を通ったあと、その先の分かれ道からさらに中山峠方面に続いていますがHALの目的地は本沢温泉なのでここでお別れです。


この「渋林用軌道」についてはこちらのサイトで詳しく解説されています。ただし、現在の様子のレポートが中心で現役のころの資料は見つかりませんでした。

この山旅の様子は別室の「HALがまま備忘録」で紹介していますのでよろしかったらぜひ覗いてください。

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コメント 7

おー、遂に登場森林鉄道
素晴らしいですねぇ♪
50年という歳月が遺構を飲み込もうとしています。
昔テレビでみた『タイムマシン』という映画で主人公がタイムマシンに乗って未来に数百年飛ぶと、眼前の都市がどんどん朽ち果てていく様が印象的でしたが、この朽ち果てていく様を短縮して(早送りで)みたくなりました！
by 駅員3 (2012-06-12 17:19) 

いいですねー！！この感じ！
なんとゆうか、このヘロヘロの感じがたまりませんね。
コレを２期工事に生かしてみるんですか？？

by 山本亮 (2012-06-13 21:29) 

なんだか　私のレイアウトの線路の様に見えます　くねくね（＾＾；
by トータン (2012-06-13 22:51) 

駅員3さん、こんにちは。現役時代の資料は一切発見できなかったので想像するしかありませんが、さぞ、風情のある軌道だったことでしょう。
by HAL (2012-06-19 18:43) 

山本亮さん、こんばんは。はい、この雰囲気がまさに次回作のモチーフです!!
by HAL (2012-06-19 18:43) 

トータンさん、こんばんは。材木満載での脱線はしゃれにならないでしょうね～。事故も多かったんではないでしょうか
by HAL (2012-06-19 18:46) 

tochiさん、あるまーきさん、ほりけんさん、Gutさん、瓦葺鉄道さん、モボさん、＠赤坂さん、よしくんさん、YUTAじいさん、nice!をありがとうございます!!!!!!!!!
by HAL (2012-06-19 18:48)